スポーツによる関節の怪我・痛み

関節捻挫

別名:靭帯損傷

予期しない動きなどにより、関節を支える靭帯が急なストレスに耐えられず損傷します。
特に足関節捻挫はよくある外傷ですが、適切な治療を行わないと痛みの持続や再受傷のリスクが高くなります。

こんな症状はありませんか?

局所の腫れ、痛みが主な症状で、皮下出血がおきる場合もあります。
軽度のものであれば歩行は可能ですが、重度になると歩行困難となることもあり、注意が必要です。
特に成長期では靱帯に骨が引っ張られた裂離(剥離)骨折がおきることがありますので、エコーやレントゲンで検査し、状態を確認することも重要です。

病態と原因について

急な方向転換やコンタクトスポーツで相手と接触した際に発生することが多い疾患です。
生まれつき関節が柔らかい方や、神経筋コントロール不足、筋力不足でリスクが上がってきます。
靭帯は関節の安定性を保つ上で非常に重要ですが、捻挫や急な衝撃によりストレスに耐えきれず
損傷することがあります。

  • 捻挫=靭帯損傷であり重症度を分類して、適切な治療・リハビリが必要です。
  • 足首や膝、指(突き指)で多く発生しますが、骨と骨のつなぎ目ではどこでも起きる可能性があります。
  • 過去に「捻挫をしたことがある」という事が捻挫の最大のリスクになりますので、再受傷を避けるためにもしっかりとしたリハビリを行うことが重要です。

当クリニックでできる治療方法

急性の捻挫であれば受傷後48~72時間のRICE(Rest=休養、Ice=アイシング、Compression=圧迫、Elevation=挙上)が重要と言われていましたが、近年は一歩進んでPOLICE(Protection=保護、Optimal Loading=適切な荷重、Ice、Compression、Elevation)となっています。

休養しすぎると筋力やバランス能力が急速に急速に低下してしまうため、疼痛のない範囲では動かす方が良い、ということです。
7-10日程度はしっかりと固定具を用いて固定するほうがよいと言われていますが、一人一人程度が異なりますので専門家の受診が勧められます。
また受傷後に疼痛がなくなったからとすぐに復帰すると再受傷のリスクが格段に高くなります。
低下した機能をリハビリテーションでしっかりと回復させてから復帰する必要があります。

理学療法士によるリハビリや、DDシステム、D-wallといった最新の機器を使用したトレーニングが効果的です(運動療法)。
必要であれば装具の処方も行います(装具処方)。