2023.04.25
成長痛を起こしやすい人の特徴とセルフケアについて

人間の成長には、幼少期、思春期、そして成長期があります。中でも成長期は、体の成長が著しく進む時期であり、様々な変化や課題が生じます。
本コラムでは、成長痛についての基本的な知識やセルフケア、痛みが長引いた際の治療について解説します。
成長痛とは
成長痛とは、児童・青少年期に見られる足や腕などの長い骨の周辺で生じる痛みのことを指します。
成長痛は、実際には骨自体には起因しておらず、筋肉や腱、靭帯の付着部分にある炎症が原因であることが多いとされています。
通常、夜間や運動後に生じることが多く、長い期間続くことはありません。
成長痛を起こしやすい人の特徴
成長痛は、成長期にある子供によく見られる現象ですが、なぜ一部の子供が成長痛を経験し、一部の子供がそうでないのかははっきりとは分かっていません。
ただし、以下のような特徴を持つ子供は、成長痛が起こりやすいとされています。
・急激な成長
急激な成長が見られる場合、骨や筋肉が成長に追いつかず、負担がかかってしまうため、成長痛を起こしやすくなります。
・運動不足
運動不足になると、筋肉や骨の発達が遅れ、成長痛が起こりやすくなるとされています。
・足の形状
足の形状によって、足裏の負担が変わってしまうため、成長痛が起こりやすくなることがあります。
・食生活
カルシウムやビタミンDなどの栄養素が不足している場合、骨の発育に支障が生じ、成長痛を引き起こすことがあります。
・遺伝
成長痛は、遺伝的な要因も関与しているとされています。親が成長痛を経験した場合、子供も同様に成長痛を起こしやすくなることがあります。
以上のように、成長痛が起こりやすい子供には、運動不足や食生活の改善、足の形状に合わせた靴の選び方などが重要です。
また、定期的な運動やカルシウム・ビタミンDなどの栄養素を摂取することで、成長痛のリスクを減らすことができます。
成長痛を感じた場合にスポーツをする注意すべきこと
成長痛を感じた場合にスポーツをする際は以下の点に注意する必要があります。
・痛みを感じたら無理せず休むこと
成長痛は、過度の運動が原因で起こることが多いため、スポーツをする前に痛みを感じた場合には、しばらく休むことが大切です。痛みが治まった後、軽い運動から再開するようにしましょう。
・サポート具の使用
成長痛を感じた場合、テーピングやサポーターなどを使用することで負担を軽減し、痛みを緩和することができます。ただし、適切な使用方法を知らずに使うと、逆に痛みを悪化させることがあるため、注意が必要です。
・ストレッチ
スポーツ前には、軽いストレッチを行うことで筋肉をほぐし、怪我や痛みを予防することができます。ただし、強いストレッチは逆効果になることがあるため、適切な方法を学んでおくことが重要です。
成長痛を感じたらして欲しいセルフケア
患部の強い場合はアイシングをすることがおすすめです。
アイシングの痛みによって、炎症を抑える効果があり、痛みや腫れを緩和することができます。
ただし、氷を直接肌に当てると凍傷などのリスクがあるため、必ずタオルなどで同封してから使用する大切です。
一方、普段は幹部を温めることが良いこともあります。
筋肉や関節を温めることで、血行が促進され、筋肉や関節の柔軟性が高まるため、疲労回復や怪我の予防に効果があります。
ただし、炎症がある場合や怪我をしている場合には、アイシングを優先することが大切です。
セルフマッサージやストレッチをする際には、太ももの前の筋肉をアプローチすることが効果的です。
太ももの前の筋肉は、膝関節の動きを制御するために重要な役割を持っています。
そのため、太ももの前の筋肉をほぐし、柔軟性を高めることで、膝関節にかかる負担を軽減することができます。
当クリニックでできる治療方法
・運動療法
もっとも大切なのは安静と柔軟性の向上です。当院ではトレーナーや理学療法士が成長に合わせた運動指導を行います。
・装具処方
扁平足など、地面からのストレスレスをうまく逃がすのが難しい場合は中敷きを処方します。
・体外衝撃波
炎症が強い場合も多く、体外衝撃波(集束型)は有効であると言われています。
最後に
クリニックでは、皆さんの運動をサポートするために様々な治療やアドバイスを行っています。
お体に何かしらの不調を感じた場合は、まずはお気軽にご相談ください。私たちが全力でサポートします。

記事監修
MTXアカデミー トレーナー 渡邊 健二
今まで柔道整復師として多くの患者様を対応。
治療連携において、整骨院と整形外科との連携をこれまで以上に身近にし、正確な診断のもと、患者様に寄り添ったサポートを、チーム一丸で行なう。
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