体外衝撃波ってなに?

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体外衝撃波(Extracorporeal shockwave)とは、身体の外から非侵襲的(体に傷をつけないこと)に組織の深部までエネルギーを伝播し、組織再生を促進する治療器です。

体外衝撃波は1980年代に腎臓結石の治療に初めて使用され、現在は理学療法、整形外科、スポーツ医学、リハビリテーションなどで幅広く使われるようになってきており、その効果が注目されつつあります。

目次

  1. 拡散型体外衝撃波と集束型体外衝撃波の違い
    1. 拡散型体外衝撃波Radial shock wave)
    2. 集束型体外衝撃波(Focused shockwave)
  2. 体外衝撃波の効果とは
    1. 疼痛緩和
    2. 細胞の活性化
  3. 自由診療だからこその治療範囲の広さ
  4. 体外衝撃波を使用する上での注意点
    1. 禁忌
    2. 注意事項
  5. 最後に

拡散型体外衝撃波と集束型体外衝撃波の違い

衝撃波の照射イメージ |体外衝撃波|関節の痛みならMTXスポーツ・関節クリニック

体外衝撃波は発生原理や波形によって、集束型と拡散型の2種類に分けられます。

拡散型体外衝撃波Radial shock wave)

医療機関外でも使用できる治療器です。

マッサージガンのようなイメージで表皮から衝撃を加えますので、表面的な部位の治療に適しています。

拡散型圧力波とも呼ばれ、集束型体外衝撃波に比べて廉価で、かつクリニック以外でも使用可能なため、導入している施設が多い治療器です。

集束型体外衝撃波(Focused shockwave)

当クリニックで使用する体外衝撃波は集束型です。

医師の指示下でのみ使用が許可されているため、クリニックや病院でしか使用できない治療器です。組織の特定の深さに焦点を当て、衝撃波エネルギーを集中的に伝達することができますので、深部組織の治療に適しています

なお、日本では「足底腱膜炎」という足裏の炎症にしか保険適用がなく、機械が高価であるため、導入施設はほとんどありません。しかし世界基準では様々な疾患に適応があります。当院は自由診療期間であるため、世界基準を用いています。

当クリニックが使用しているBTL社の集束型体外衝撃波(BTL-6000 Focus)を持っているクリニック・病院は、東京で4院、日本全国でも10院程度です。(2022年8月29日時点)。

体外衝撃波の治療中の“衝撃”ってどんな感じ?

体外衝撃波は、もともと痛みのある箇所に衝撃を感じます。もともと痛みのないところに打っても全く衝撃を感じません。圧力衝撃を感じるということは、悪い組織に当たっているという証拠でもあります。

 

当クリニックの患者さまからは「ズーンと重い感じ」「鍼がツボに刺さったような感じ」

「奥の方に響く感じ」「感じたことのない感覚」などのお声がありますが、多くの患者様が許容できる範囲の衝撃です。

なお、症状に応じて出力を変えることができますので、患者様の衝撃に対する反応に合わせパワー調整を行いますのでご安心ください。

体外衝撃波の効果とは

衝撃波効果|体外衝撃波|関節の痛みならMTXスポーツ・関節クリニック

電気音響エネルギー(集束型)を照射し、関節・腱・筋肉すべての慢性痛などの治療・組織再生を誘発します。
体外衝撃波が組織修復にかかわる細胞を刺激することで細胞増殖を促し組織再生をするというメカニズムです。

疼痛緩和

① 痛みの抑制を司る神経へ働きかける→即時鎮痛

② 疼痛を引き起こす物質であるSubstance P(PainのP)を減少させる→長期的な痛みの緩和

③ 血流の改善及び上昇→筋緊張の緩和、筋肉硬直による痛みを抑制

細胞の活性化

① 血管新生を引き起こす→血管の増殖、組織再生

② 線維芽細胞の増殖を活性化させる→コラーゲン生成の促進・腱組織再生の促進

③ 骨形成タンパク質が放出される→間葉系細胞分化、骨形成

④ リンパ管の新生が活性化され、リンパ管が組織における石灰沈着の吸収を促進する
→石灰化の除去

手術後に硬くなってしまった関節にも効果が期待できます。

3~6回程度治療を継続すると効果がでるといわれていますが、患者様の患部の状態やご希望に合わせた治療計画を医師が提案いたします。

自由診療だからこその治療範囲の広さ

体外衝撃波は、日本では「足底腱膜炎」という足裏の炎症にしか保険適用がなく、機械も高価なため、導入施設はほとんどありません。しかし世界基準では様々な疾患に適応があります。当院は自由診療機関であるため、世界基準を用いて疾患に対応していきます。

治療効果が期待できる疾患

【足部】足底腱膜炎/アキレス腱炎【下腿】肉離れ

【膝】膝蓋腱炎(ジャンパー膝)/変形性膝関節症

【肘】上顆炎(テニス肘、ゴルフ肘、野球肘)

【肩】五十肩(肩関節周囲炎)/肩こり等 筋肉の硬さが原因の痛み/石灰化の除去

【手】手根管症候群/ばね指、腱鞘炎【骨折】骨折治癒促進(超音波治療との併用も可)

【その他】脳梗塞等による痙縮/大転子疼痛症候群、股関節のつまり感/疼痛緩和/筋緊張の緩和

体外衝撃波を使用する上での注意点

体外衝撃波を施術する上での禁忌や気を付けないといけなければならない注意点がいくつかありますので、ご確認ください。

禁忌

・治療部位のステロイド注射

・インプラント(体内金属のある部位。その他部位であれば可)

・成長線(骨端線)周囲

・肺、心臓周囲、血液疾患

・治療中の悪性腫瘍(腫瘍以外の部位は可)

・頭部~頸部、脊椎周辺

注意事項

治療後1日は激しい運動は避けてください。通常の運動(ランニングや軽い筋トレ程度)は問題ありません。

治療間隔は7-14日程度です。一回でも効果を実感できることが多いですが、4-6回程度を目処に使用することが推奨されています。

最後に

いかがでしたでしょうか。

集束型体外衝撃波はまだ日本では広く認知されておりませんが、世界で普及しつつある治療器です。

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記事監修

MTXスポーツ・関節クリニック 院長 富岡 義仁


インディアナ州立大学アスレティックトレーニング学部卒、富山大学医学部卒。
東京警察病院整形外科で臨床に従事しながら、2020年オリンピック選手村ドクターを日本最若手として勤務。
2022年MTX関節クリニック開院を開院し、院長就任。

 

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